「中華オタ」の推し活記録

中国のオタクとコンテンツを追いかける沼

チベット映画~上海映画祭~

今年の5月、ショッキングな訃報がありました。

チベット映画を牽引していたペマ・ツェテン(中国語表記だと万玛才旦)監督の突然死。

2月から新作映画『陌生人』がクランクインしていて、チベット地区での撮影期間中だったとのこと。

1969年12月、中国青海省海南チベット族自治州貴徳県生まれの監督。

53歳という若さで予期しないお別れとなったことに、国内外から悲痛な声が次々と寄せられています。

 

今回の上海映画祭では、ペマ・ツェテン監督の作品が5作品上映されます。

(上海映画祭のチケット販売ページ)

初の長編映画作『静かなるマニ石』(2005年、中国語タイトル:静静的嘛呢石)、『五彩神箭』(2014年、英語タイトル:The Sacred Arrow)のほか、日本でも劇場公開された『タルロ』(2015年、原題:ཐར་ལོ、中国語タイトル:塔洛)、『轢き殺された羊』(2019年、中国語タイトル:撞死了一隻羊)、『羊飼いと風船』(2020年、中国語タイトル:气球)

さらには、プロデューサーとして参加した『一人と四人』(中国語タイトル:一个和四个)も上映されます。これは2021年第35回東京国際映画祭でワールドプレミア上映され、中国では今年の11月に劇場公開予定の作品。

これらの映画はどの上映回も発売開始すぐにソールドアウトになってしまい、購入することができませんでしたが、上海でも監督がいかに敬愛されているかをうかがい知ることができました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

--------------------------------------------

今回の上海映画祭で、もう一つ気になったチベット関連の映画があり、こちらはチケットが取れました。

『皮縄上的魂』、2017年の作品です。

原作はチベットの小説家・扎西达娃(ザシダワ)の短編小説『西藏,系在皮縄結上的魂』と『去拉薩的路上』。

主演は、金巴、曲尼次仁。金巴は『轢き殺された羊』の俳優さんですね。

(淘票票、『皮縄上的魂』の紹介ページ)

 

監督は、張楊チャン・ヤン)。

1967年生まれの第6世代の映画監督で、『スパイシー・ラブスープ』 (原題:愛情麻辣燙 1997年)や『こころの湯 』(原題:洗澡 1999年)は新たな世代の到来を感じた作品でした。(どちらも好きな映画です)

ラサへの巡礼を描いたロードムービー『ラサへの歩き方 ~祈りの2400km』(2015年、原題:岡仁波斉)は日本でも劇場公開されましたね。

こちらの『皮縄上的魂』は未見だったので、楽しみです。